Bondi Effectsのオーバードライブペダル、Del Mar Overdriveを購入したのでレビューします。
Bondi Effectsというと、Klon Centaur系のオーバードライブ「Sick As Overdrive」が超有名で、実際Bondi EffectsだけでググるとほぼSick As Overdriveの検索結果だけで1ページ目が埋まるんですが(笑)。
そんなちょっと影の薄いDel Mar Overdriveは、TubescreamerとBlues Breakerのコンセプトを継承して開発されたペダルなんだそうな。所謂TS系ってやつですかね。
特徴
- クリーンブースター/オーバードライブ
- 2タイプの個性的なボイシング
- ナチュラルなダイナミクスが特徴のオープンなオーバードライブサウンド(ボイシング1=Up)
- コンプレッション感が強くマイルドなチューブアンプサウンド(ボイシング2=Down)
- ピックアタックやボリュームノブへのダイナミックな追従性を追求
- ゲインノブは2つの働き。クリーンブーストとオーバードライブのブレンドコントロール、またはゲイン量のコントロール
- 内部で18Vに昇圧することにより最大のヘッドルームと明瞭さを実現
- 15dBのブーストまたはカットを行うパワフルなEQセクション(Bass,Treble)
- ACアダプター専用(9Vセンターマイナス)消費電流20mA
ペダル自身のコンセプトが違う他は、ゲインの動作、内部昇圧、EQセクション等の内部的な構造はSick As Overdriveと同じ。
外観
Sick As Overdriveはパステルカラーの可愛らしいルックスなのに対して、Del Mar Overdriveは黄土色というかちょっと暗めの黄色というか、ラメっぽいのは入ってるけどそれでもキラキラしてないし、やっぱ超〜地味(笑)。
コントロールは左上からLEVE、GAIN、BASS、TREBLE、真ん中にヴォイシングを2パターンに変更するミニスイッチ。
LEDは白色で見やすい。
フットスイッチは形状が丸く、感触がカチカチと軽めで踏みやすいタイプ。LOVEPEDALとかも同じタイプのフットスイッチですかねこれ。
裏蓋にはメッセージとシリアルナンバー。このペダルは#311。シリアル1〜300番台が前期型らしい。2015年12月1日製造。
サウンド
音の方は良い意味でめちゃくちゃオーソドックスなオーバードライブサウンドです。
ゲインゼロでクリーンブースターとして使えば、きらびやかなクリーントーン、ゲインを上げていくと、2時くらいまでは張りのあるクランチ、それ以降は少しコンプ感が出てきてどっしりしたオーバードライブになる。とても幅広く、ツマミがどの位置でも使える音が出てくる。
ゲインがクリーンミックスのタイプなので、クリーントーンの上に歪みが乗っかってくるように聞こえる。歪んでいてもクリーンなニュアンスがあるというか。
また、ギター側のヴォリュームの追従性がめちゃくちゃ良い。ギターでクリーンから歪みまでカバーしたい人はハマるんではないかな。
EQの効果も良い。BASSもTREBLEもどの位置でも使える音。極端にゼロか全開にしても破綻せずそれなりの音になる。ほどほどの調整が利くので、ギターやアンプの種類を問わず使えるペダルだと思う。
ヴォイシングスイッチについては、上にするとグッと中域が張り出してちょっとダーク目のトーンになる。下にするとキラキラした明るめのトーンになる。シングルコイルでクリーンブースターとして使う時、ツマミを上にすると中域の美味しいところが出て綺麗なクリーントーンになる。ハムバッカーで使う時はツマミを下にする方がきらびやかになって良さそう。ツマミがどの位置でも程よく綺麗な中域があるので、ギターやアンプを選ばなく使えそう。
まとめ
地味だけど、驚くほど汎用性の高いペダルだと思います。どこにでも潜ませられる音の出汁みたいな感じかな(笑)。
何より、ペダルボード内に収めやすいコンパクトなボディ。Sick As Overdriveには無い美点でしょう(と無理やり持ち上げてみる)。
足下に無くてはならなくなりそうなペダル、良いですコレ。
以下の動画ではDel MarとSick Asの弾き比べをやってる。Del Marの方が中域の張り出しが強い感じかな。Sick Asはレンジが広くDel Marより重心が低く聴こえる。
2017年11月18日追記 後継機種としてBreakers Overdrive発売
Del Mar Overdriveはディスコンになり、後継機種としてBreakers Overdriveが発売されるようです。
旧モデル”Del Mar”のアップグレード・モデルとして開発しはじめましたが、結果的には全く異なる回路設計とトーンを持った製品として完成させた
とのことなので、Del Marのトーンが気に入っていればだいぶイイ感じの1台に仕上がってそうなペダルですね。
少なくとも色はBreakersの方がカッコいい(笑)。
2019年03月06日追記 Breakers Overdriveのレビュー
Breakers Overdriveを買ったのでレビューを書きました。
2019年12月、数量限定で一度限りの復刻 !
2019年12月に数量限定で復刻版が出るようです。
2019年Black Friday特別企画として70台のみが直販サイトで販売され、12分で全てが完売。 そこで日本のペダルマニアだけに一度限りの完全限定生産を行うとのこと。粋だねえ。
写真を見ると、ウチにあるオリジナルバージョンよりも塗装がきれいな気がする。
オリジナルと少し機能がチューンナップされていて、内部昇圧を18Vから27Vにモディファイされているとのこと。オリジナルでは低域が少しダブつくニュアンスがあるので、そのへんがどう変わってくるのかは興味あります。
2019年のDel Mar Overdriveはオリジナルの「リマスターバージョン」と言えます。元々のDel Marのサウンドを忠実に受け継ぐ一方で内部回路の昇圧を27Vにモディファイし、よりスムースなトーンを出力します。シンプルに通常の9V電源を接続すればOKです。オリジナルのDel Marのセッティングに苦労したことがあるなら、問題は全て解決された今回のバージョンを気に入ってもらえるでしょう。またオリジナルのファンなら素晴らしいサウンドコンセプトを(フェアな価格で!)引き続き楽しんでください!
https://umbrella-company.jp/contents/del-mar-overdrive/
アンブレラカンパニーさんでも12月17日まで予約受付をしています。
コメントを残す