2015年12月10日に発売されたばかりの、Free The Toneの新作コーラスペダル、TRI AVATAR TA-1H MULTI-DIMENSIONAL CHORUS を購入しました。
結論から言うとこれは至高のコーラスペダルですね。
今まで、BOSS CE-2、CE-3、CE-5、CE-20と(BOSSばかり!)使ってきましたが、コーラスペダルの旅はこれで完結しそう。
正月に買ってだいぶ馴染んできたのでレビューします。
Look & Feel
外箱は相変わらず外連味の無いシンプルなボックス。
プラグインしたところ。
真っ青でもない、ちょっとターコイズブルーっぽくかつ深みのある碧、とても綺麗。昔INORANがESPのギターを持っていた頃、Fragment Blueっていうとても碧の綺麗なギターがあったけど、その色にとてもよく似ているかな。
実物で見ると非常にコンパクト。BOSS CE-2より横に2割ほど大きい程度。縦は2割ほど小さく、高さはツマミを入れて同じくらい。ある程度システムが組み上がってる人も、導入しやすいんじゃないかな。
こうして見るとBOSS CE-2の水色も綺麗ですね。やっぱり爽やかなChorusペダルには水色が良く似合う。
スペック
- 入力インピーダンス:500KΩ以上
- 出力負荷インピーダンス:10KΩ以上
- コントロール:RATE、HI-CUT、DEPTH L/C/R、DRY MIX、LEVEL
- 最大消費電流:約140mA
デジタルエフェクターらしく、消費電流は多めです。
Control
コントロールツマミは左上からDEPTH、HI-CUT、RATE、LEVEL、Dry Mix。
中段右にプリセットとマニュアルコントロールの切り替え、エディットしたセッティングの保存ボタン。
左下のON-OFFスイッチはFree The Toneお馴染のHTSサーキット内蔵バイパススイッチ。右下のスイッチは4つのプリセットを切り替えるスイッチ。
ツマミの数は多いけど、コーラスペダルを触ったことがあればすぐに直感的に操作できると思う。
プリセットモードとマニュアルモードの切り替えはボタンをポチッとするだけ。
プリセットは4つあって、自分のセッティングを4つまでメモリーしておける。
ちょっと残念というかもったいないのは、自分のセッティングを保存すると元のプリセットを上書きしないといけないこと。初期化すれば元に戻るんだけど、元のセッティングも良いので、できればデフォルトとは別にユーザープリセット用バンクを用意して欲しかったかな。
あとMIDI端子で対応機器と連携したり、やエクスプレッションペダル端子でRATEパラメーターをコントロールできたりもするので、そういったシステムを組んでいればすぐに導入できる。
Sound
深い透き通るようなコーラスから、浅めの太いコーラスまで自由自在。
まずこのペダルのキモである3系統(3相)のDepthで音のキャラを決めます。
Centerを上げていくと真ん中が「深み」のあるコーラスになる。
LeftとRightを上げていけば、そこに左右の空間的な「広がり」が出てくる。
3つのツマミを上げていけば、深みと広がりのある綺麗なコーラスサウンドになる。
3つもヴォイシングを混ぜると音がぼやけてダンゴになるんじゃないかと思われがちだが、このペダルの凄いところは全くダンゴにならずに1弦1弦が綺麗に響いてきて、巻き弦とピックの当たる感触まで繊細に出てくること。めちゃくちゃレンジが広い。
さらに、モジュレーション系のペダルによくある、ツマミを上げていくと出てくるシュワ〜としたノイズは、TRI AVATARでは全く乗ってこない。まさに静寂。
HI-CUTツマミは、きらびやか過ぎてうるさい時やアナログのニュアンスを出したい時は絞るといい。個人的には全開が好き。
RATEツマミは右回転に回すとニョワワワワ〜というヴィブラートみたいな速いモジュレーションになる。
左方向だともったりとした凪いだ水面の如し。
LEVELは普通のエフェクトレベルですね。右回転でMAX方向、左回転でMIN方向。
Dry Mixは原音(ドライ音)とエフェクト音(ウェット音)の混ざり具合を調節する。
エフェクト音を多くすると深く幻想的なコーラス、原音を多くしていくと、太いアナログな感じのコーラスになる。
バイパス音はHTSサーキット内蔵バイパスらしい、自然なバイパス音。クリック感は柔らかめ。
サウンドデモ動画はこちらから。
https://www.freethetone.com/products/effects/ta1h.html#demo
まとめ
これは本当に凄いコーラスペダルです。
今まで使ってきたコーラスは歪みにかけると音がボヤけてしまって、完全にクリーントーン専用で使っていた。しかしTRI AVATARは歪み、クリーン、どう使っても濁りのないコーラスサウンドが得られる。アルペジオ、コード弾き、リフ、何でもござれ。
これはもう手放せないな。
2016年12月発売のPlayer誌2017年1月号でのLUNA SEA特集で、SUGIZOが新曲のレコーディングでTRI AVATAR TA-1Hと、新しいリバーブペダルのAMBI SPACE AS-1Rを使ったらしい。AMBI SPACEも欲しいですね。ちっと高いけど。
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