押し入れに眠っていた、KORG ToneWorks 301DL Dynamic Echoのレビューです。

最初確か2000年代前半くらいの時に一度買って、金欠で売っぱらって何年か経って再度購入したものがコレ。発売は確か90年代後半で、モデリングが出始めるちょっと前の時代の、だいぶ多機能なコンパクトタイプのディレイペダル。同シリーズでオーバードライブとディストーションとマルチエフェクターも出てたかな。でもいまいち人気出なかったですね。今でもやっすい値段で時々見かけます。
筐体はアルミのヘアライン仕上げ。昔のMacのBrushed Metal UIみたい。でも仕上げが微妙に雑というか、高級感はあんま無いですね。
スペック
- 消費電力:150mA
- 重量:475g
- サイズ:100×139×62mm
- 入力インピーダンス:1MΩ
- 出力インピーダンス:1kΩ
デジタルディレイなので消費電力多め。単三電池4本でも動きますけど、いまいち経済的じゃないのでアダプターで使う方がいいです。
コントロール
- インプット(Hi or Low)
- アウトプット(ステレオ)
- Time
- Feedback
- High Damp(ディレイ音が暗くなる)
- Low Damp(ディレイ音が明るくなる)
- Level
- Hi-Fi/Low-Fi(ディレイ音にざらつきを出す)
- Pre Delay(1回目のディレイ音のタイム)
- Ducking Delay(ドライ音が一定以下の音量になるとディレイがかかる)
- On-Offスイッチ(多分バッファードバイパス)
- Programスイッチ(セッティングを2つプログラムできる)
このサイズ感と価格帯(確か新品で1万円台前半)では、当時ここまで多機能なディレイは確か他には無かったはずですね。
特にプリディレイとダッキングディレイが付いているのがミソで、これがあるペダルは今でもそんなに見かけないと思います。
Hi-Fi/Low-FiやHigh/Low Dampも時代を先取りしていたような、当時あんまり見かけなかったデジタルでアナログディレイっぽい音色にできるツマミで、なかなか遊べます。
他にも、入力楽器の出力に合わせてインプットゲインを選べたり、アウトプットがステレオ対応だったり、2つセッティングをメモリーできたりと、ほんと多機能。
サウンド
年代もあり、デジタルだけど解像度があまり高くない柔らかめのディレイです。でも品質が低いってことはなく、うるさくない心地良い柔らかさ。
一番ハイファイなセッティングにしてもちょっと柔らかい質感だし、一番ローファイなセッティングにすると微妙に胡散臭いアナログ感が出てくる。この辺はやっぱり一昔前のディレイっぽい。
セッティングを極端にしても破綻しないので使いやすい。逆に言うと、真面目すぎて面白みが無いともいえるかも。フィードバックを全開にしても延々と木魂することもないし、ツマミをグイグイ動かしても発振しない。この変態度が無い辺りがいまいち人気出なかった理由の一つかもね。
まとめ
色々と遊ぶにはもってこいなディレイだと思うけど、多機能さでは今時のディレイには敵わない。でもこの柔らかい心地良い質感のディレイはなかなか良いと思うんですけどね。安いし、見かけたら試して欲しい。








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